General Tensor、Bittensorインフラ向けに500万ドル調達──「TAO生産コスト40分の1」で検証者・サブネット拡大へ
トロント拠点のGeneral Tensorがプレシード・シードで計500万ドルを調達。Goldman Sachs支援のGood Morning Holdingsがシードを主導した。市場でTAOを買うより40倍安く生産できると主張し、検証者拡張、サブネット開発、コンシューマー向けDeFi構築に資金を投入する。
TL;DR:
- Goldman Sachs支援のGood Morning Holdingsがシードをリード。Bittensorインフラへの本格的な機関投資として注目される。
- 調達した500万ドルは、Bittensor上のバリデータ拡張とサブネット開発に使われる。
- General Tensorは「市場価格の40分の1でTAOを生産できる」と主張。単にトークンを持つより運用で稼ぐ方針を打ち出している。
- プレシード・シードともに応募超過。GPUマーケットプレイス以外のAIインフラ投資への関心が高まっている。
- Bittensor上でコンシューマー向けDeFiアプリも開発予定。クリプトに馴染みのないユーザー層も狙う。
General TensorがBittensorインフラ向けに500万ドルを調達
トロント拠点のGeneral Tensor(旧称:General TAO Ventures)が、Bittensor上でのマイニング、バリデーション、サブネット運用を拡大するため、プレシードとシードで計500万ドルを調達した(2026年3月11日発表)。同社によれば、オープンマーケットでTAOを買うより約40倍安く(市場価格の1/40の原価で)TAOを生産できるという。トークンを買って持っておくのではなく、運用で稼ぐというストーリーが投資家に刺さった。
- シード主導: Good Morning Holdings(Lok Lee率いる、Goldman Sachs支援)がアンカー投資家
- プレシード(2024年12月クローズ): Lvna Capitalが主導、DCG、X Ventures、Proof of Talk、Outliers Fundが参加
- 両ラウンドとも応募超過
CEOのMike Grantisは「運用で得られるアルファは、ただ持っているだけより大きい。市場コストの一部でTAOを生成できる」と話す。
調達資金はバリデータ拡張、サブネット基盤の構築、Bittensor上のコンシューマー向けDeFiアプリ開発に充てる。自然成長に加え、初期段階のフィンテック・プロトコルの買収も視野に入れている。
| 項目 | 内容 | |---|---| | プロジェクト | General Tensor | | セクター | Bittensor上の分散型AIインフラ | | ラウンド | プレシード(2024年12月)、シード | | 調達額 | 計500万ドル | | バリュエーション | 非開示 | | リード投資家 | Lvna Capital(プレシード)、Good Morning Holdings(シード) | | 主な参加投資家 | DCG、X Ventures、Proof of Talk、Outliers Fund(いずれもプレシード) | | 備考 | 過去ラウンドの公表なし。累計調達額は500万ドルとみられる |
投資家が乗った理由
Allan Cassis(Lvna Capital CEO)はプレシード投資の理由について、単にBittensorに賭けたわけではなく、その稼働を支える垂直統合型のインフラ構築と「40倍の生産効率」を評価したと説明している。
- 何が違うのか: トークンを買うのではなく、マイニング・検証・サブネットでの「生産」でTAOを獲得する。
- 資金使途が明確: バリデータとサブネットの拡張、コンシューマーDeFiに資本投入。トレジャリーを積み上げるだけではない。
- 機関投資家の初期シグナル: Goldman Sachs支援のGood Morning Holdingsがシードをリード。単なる投機を超えた関与の兆し。
- 競合との違い: RenderやAkashのようなGPUマーケットプレイスと異なり、Bittensorは「Proof-of-Intelligence」設計。資本配分は競合というより並行で起きうる。
- 検証が必要な点: 「40倍」は強力な主張だが、前提データや計算根拠が開示されていない。スケールしても維持できるかは不明。
Bittensorは機械知能のP2Pマーケットプレイスで、計算資源やAIモデルの貢献に応じてTAOが分配される。General Tensorは「ピック&ショベル」のポジションで、マイニング最適化、バリデーション、サブネット開発に集中している。
要点: トークン投機だけでなく、Bittensor「インフラ」への機関マネー流入が始まっている。
今後追うべきデータ
- オンチェーンのTAO発行量、バリデータ数、サブネット稼働指標が、機関参加の増加と連動するか。
- TAO「生産」が本当に市場購入より40倍効率的なら、二次市場での買い需要は減るのか、それとも買い手の顔ぶれが変わるだけか。
- Render/Akashとの資金配分の関係(代替か、補完か)。
- 規制環境の変化に伴う「インフラ運用型」リスク・リターンの再評価。
現時点で開示された過去調達はなく、累計は本ラウンド合計の500万ドルとみられる。
結論: このストーリーはまだ初期段階。有利なのは、Bittensor上で検証・サブネット・DeFiを実装できるビルダーと、その運用スケールを資本で支援できるファンド。短期トレーダーはバリデーションやサブネット指標などの実行データが出るまで優位性は限られる。長期ホルダーはインフラ側の進捗に合わせてリスクを取る局面になる。