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INXY、ステーブルコイン決済インフラで400万ドルのシード延長を完了

ワルシャワ発の暗号資産決済スタートアップINXYが累計700万ドルに。Flashpoint VCは、企業向けコンプライアンス対応ステーブルコイン基盤という賭けを継続。

avatarINXY Payments
4 months ago

TL;DR:

  • INXYがシード延長で400万ドル調達、累計700万ドルに。リードは前回と同じFlashpoint VC。
  • 年間処理高は20億ドル超。顧客は広告ネットワーク、ゲームスタジオ、SaaSなど100社以上。
  • 2026年のステーブルコイン取引高は33兆ドル。インフラ需要は前年の5倍。
  • EU認可を持つINXYは、MiCA準拠のKYB/KYC/KYTと法定通貨への自動変換を提供。
  • 資金用途は新規ライセンス、プロダクト拡張、スイス進出を含む国際展開。

Flashpointが暗号決済に再び賭ける

ワルシャワ拠点のB2B暗号資産決済プラットフォームINXY Paymentsが、2026年2月6日にシード延長ラウンドで400万ドルを調達したと発表した。前回の300万ドル(同じリード投資家)と合わせ、累計700万ドルとなる。

同社はEU認可のもと、従来型金融とデジタル資産の橋渡し役として機能する。企業は各国規制に準拠しながら受取・送金・交換ができる。193カ国に対応し、法定通貨やステーブルコインへの自動変換、一括送金、KYB/KYC/KYTチェックを内蔵。2022年創業で、拠点はキプロスとポーランド。今後スイス展開を計画している。

マクロ環境も味方している。2026年のステーブルコイン取引高は33兆ドルに達し、関連インフラ需要は前年比5倍、アクティブユーザーは146%増。INXYは年間20億ドル超を処理(前年比500%増)、顧客は広告ネットワーク、フリーランス向けプラットフォーム、ゲームスタジオ、SaaSなど100社超としている。

| 項目 | 情報 | |------|------| | プロジェクト | INXY Payments | | セクター | クリプト決済インフラ | | 調達ラウンド | シード延長 | | 調達額 | 400万ドル(今回)、累計700万ドル | | バリュエーション | 非開示 | | リード投資家 | Flashpoint VC | | 他の参加者 | 非開示(前回はエンジェル投資家が参加) | | 不明点 | 参加投資家の詳細、ポストマネー評価額 |

調達資金はプロダクト拡張、追加の規制ライセンス取得、国際展開に使う予定。CEOのRuslan Zholikによると、顧客の姿勢が検証段階から実装段階へ変わったという。「グローバル企業はもうステーブルコインを実験とは見ていない。成長のためのツールとして捉えている」。

Flashpoint VCは2025年と2026年の両ラウンドを主導した。アソシエイト・パートナーのAlexey Sidorovは、年間取引が6兆ドル超に達した点を挙げ、「INXYはこのシフトを支えるインフラを構築し、ステーブルコインのスピードと従来型金融のコンプライアンスを両立させている」とコメント。Flashpointにとって8件目のフィンテック投資で、欧州・イスラエル発のテックに注力している。

INXYのプロダクト

同社は、企業がクリプトを導入する際によくぶつかる課題——価格変動、手数料、規制対応の複雑さ——に取り組んでいる。APIまたはダッシュボードから決済ゲートウェイを統合でき、自動変換でボラティリティをヘッジ、MiCA準拠のコンプライアンスツールを内蔵。従来手段と比べ処理コストを最大80%削減できるとしている。

実際のユースケース:

  • アフィリエイト、サプライヤー、従業員への一括送金(自動通貨変換付き)
  • 会計・税務向けのリアルタイム監視とレポート
  • ウォレット管理や手数料用トークン保有が不要なマルチ通貨処理
  • マルチシグ、コールドストレージ、定期的なプロトコル更新によるセキュリティ

今回のラウンドは、コンプライアンス対応のクリプト決済レールに対する投資家の確信が強まっていることを示している。評価額は非開示で、イグジットよりもオペレーションの拡大を優先する構造に見える。

競合としては、パリやカイロ拠点など決済受け入れ領域で資金調達済みのプレイヤーがいる。資金力はまちまち。INXYの「Web2–Web3ブリッジ × フルコンプライアンス」という売り文句は、まだ慎重な従来型企業に響きやすい。

要点: Flashpointは「ステーブルコインのスピード × 従来型金融のコンプライアンス」に賭けており、INXYの成長指標はその仮説を裏付けつつある。

Verdict: まだ「アーリー寄りの本格化初期」という段階。有利なのは、MiCA対応のB2B決済レールを構築するビルダーと、規制準拠の決済インフラに特化できる中長期志向のファンド。短期トレーダーにとっては直接のリターンは限られ、事業サイドの実装が進むほどリターンが見えてくる構図。