Nectar Finance、プレシードで17万ドル調達—Solana上で新興国向けウォレット・決済・トレードを一体化
ナイジェリア発のNectar Financeがプレシードで17万ドルを調達。Solanaベースのアプリでウォレット、決済、トレードをまとめ、アフリカ・アジア・中南米でのユーザー獲得を目指す。
TL;DR:
- エンジェル資金が新興国×SolanaのDeFiに流れ続けている
- β版で8カ国・720万ドル超の取引を処理し、今回のローンチにつなげた
- オンチェーン信用スコアで、従来の信用履歴がない層への融資を広げる狙い
- 今後1カ月でインフラ整備と対象地域の拡大を進める予定
- アフリカでSolanaの存在感が増しており、初期導入の追い風になっている
クリプトUXがバラバラな中でのローンチ
Nectar Finance(ナイジェリア)は、Solana上のセルフカストディ型金融アプリ開発に向けて17万ドルのプレシードを調達した(2026年4月14日発表)。ウォレット・決済・トレード・投資を1つのモバイルアプリにまとめ、アフリカ、アジア、ラテンアメリカのユーザーが抱える「アプリを何個も使い分ける面倒さ」を解消する。創業者はCEOのFelix DanielとCOOのStephanie Okeke。初期プロトタイプは開発者Dannyがハッカソンで作った。
ユーザーは自分のデジタル資産を自分で管理しつつ、Visaカードでの支払い、ナイジェリアの銀行振込、ブラジルのPIX、東南アジアのAPACA、国際Swiftといったローカル決済にも対応。トレードはJupiter経由で実行し、ガス代はユーザー負担なし。Ondo・Xstocks経由のトークン化株式への投資、グループ貯蓄プール、コミュニティから資金を募るウィッシュリスト、アプリ内チャット送金なども使える。インフラはPerena、Raincards、Privyと連携しており、「裏側の仕組みを意識させない」体験を目指している。
ベータ実績と与信の仕組み
- 非公開βには1,000人超が参加。利用国はナイジェリア、南アフリカ、ケニア、ガーナ、タイ、インドネシア、ブラジル、アルゼンチンの8カ国
- 稼働1年未満で総取引額720万ドル超
- オンチェーン信用スコアでブロックチェーン上の行動履歴を金融IDに変換し、従来の信用履歴がない人への融資アクセスを改善する狙い
投資家から見たポイント
- 「新興国×Solanaの統合アプリ」というテーマがはっきりしている
- βの数字(8カ国・ユーザー数・720万ドル処理)が初期PMFの手がかりになる
- 決済レールのローカル対応とJupiter・Ondo・Xstocksの接続で「アプリがバラバラ問題」を解消
- セルフカストディでありながらガス無料化でUXのハードルを下げている
資金調達の詳細
| 項目 | 内容 | |--------------|---------| | プロジェクト | Nectar Finance (NectarFi) | | セクター | DeFi / 新興国向けオンチェーン金融 | | ラウンド | Pre-Seed | | 調達額 | $170,000 | | バリュエーション | 非開示 | | リード投資家 | 未公表(エンジェル中心) | | 参加投資家(一部) | Dr. Harri Obi、Nzube Ezudo、Harrison Obiefule ほかエンジェル | | 不明点 | リード不在/非開示、バリュエーション非開示 |
対象地域の拡大と開発加速
調達資金はインフラ強化と対象地域の拡大に使う。ローカルのDemo Day受賞やグローバルSolanaハッカソン入賞など、開発・コミュニティ両面での露出も増えている。投資家のNzube Ezudoは、Ondo・Xstocks経由の資産購入からローカル決済まで1つのアプリで完結できる点を評価。エンジェルのDr. Harri Obiは、アフリカでSolanaエコシステムが広がっていることを需要の後押しとして挙げた。
- アフリカでSolana案件の勢いが増しているタイミングで、NectarFiは「バラバラなツールをまとめる」というわかりやすい価値を打ち出している
- 公開版(app.nectarfi.finance)には会話型送金のNectar Chatや、年率最大10%のグループ貯蓄プールを実装。トンティンやエスス(アフリカの伝統的な共同貯蓄)をデジタル化した形
- セキュリティは各地域の規制に沿って設計
運営・リスク面の見方
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短期:インフラのスケールと地域横展開が課題。βの数字(720万ドル・8カ国)を本番で再現できるかが検証ポイント
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中期:オンチェーン信用スコアが承認率・回収率の実績で優位性を示せるか
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資金面:バリュエーション非開示でリード不在のため、次のシードラウンドでの資本戦略が重要になる
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主な投資家は地域のテックネットワークを持つエンジェルが中心(Dr. Harri Obiなど)
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βの720万ドル処理実績をもとにフル機能をローンチ
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従来の審査では拾えないオンチェーンデータを使った信用アクセスに注力
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ナイジェリア発のSolana成長(複数スタートアップが月数百万ドル規模を処理)が競争上の追い風
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バリュエーション不開示以外、ラウンド情報の報道との整合性は高い
Nectar Financeは、ハッカソン発のプロトタイプから資金調達・公開ローンチまでたどり着いた。一般ユーザー向けに統合型DeFiを届けようとしている。βでの牽引力は、バラバラなクリプト体験に対する確かな需要を示している。
結論:本件は初期フェーズにあり、有利なのはビルダーとアーリーステージのエンジェル・ファンド。トレーダーにとって即座のエッジは限られるが、新興国×Solanaの現地実装を仕込みたい事業者・投資家には先行機会がある。