コミュニティ調達が浮き彫りにしたアプリ層MEVツールへの需要
Sorella Labsがシードに続きコミュニティから225万ドルを調達。アプリ層でのMEV対策に資金が集まっている。
TL;DR:
- コミュニティラウンドで、MEVインフラにVC以外の資金が入るようになった。
- アプリ固有のシーケンシングを使えば、dAppがトランザクション順序を握れる。フロントランやサンドイッチを防ぎやすくなる。
- 調達した資金はASSの実装とAngstromの展開に使われる。
- 機関投資家とコミュニティの両方から支持を得ているのは、Sorellaにとって強みだ。
- 複雑なインフラ案件でも、パブリックな資金調達が選択肢として成立しつつある。
Sorella Labsは、EthereumのMEV問題にアプリ層から取り組むツールを開発している。2025年1月23日、ECHO.xyz経由で225万ドルのコミュニティラウンドを完了した。2024年8月の750万ドルのシードと合わせて、累計調達額は975万ドルになる。VC以外からも資本が入った形だ。
パブリックマネーがMEVソリューションに向かっている
DeFiユーザーはいまだにMEV由来のコストを払わされている。そうした中でのコミュニティ調達だった。Sorellaが作っているのはアプリケーション固有のシーケンシング(Application-Specific Sequencing, ASS)で、dAppが自分でトランザクション順序を決められる仕組みだ。フロントランやサンドイッチを減らせる。公開ラウンドによって、これまでVCしかアクセスできなかったインフラ案件に一般投資家も参加できるようになった。
| プロジェクト | セクター | ラウンド | 調達額 | 日付 | リード/プラットフォーム | |---------|--------|---------------|---------------|------|---------------| | Sorella Labs | DeFi/インフラ | コミュニティラウンド | $2.25M | 2025-01-23 | ECHO.xyz | | Sorella Labs | DeFi/インフラ | シードラウンド | $7.5M | 2024-08-20 | Paradigm | | 累計 | - | 合算 | $9.75M | - | - |
資金と開発の概要は以下の通り。
- シード投資家: Paradigm(リード)、Robot Ventures、Uniswap Labs Ventures、Nascent、Bankless Ventures
- コミュニティラウンド基盤: ECHO.xyz(分散型ファンドレイジング向けプラットフォーム)
- 開発中プロダクト: アプリ層でのMEV対策。Angstrom(Uniswap V4のフック)ではLP保護を目指している
MEV領域でのSorellaの位置づけ
トップVCとパブリックの両方から資金を集めるのは戦略として理にかなっている。Paradigmがシードをリードした事実は機関からの評価を示しているし、コミュニティ参加でステークホルダーの幅が広がる。ASSはプロトコルレベルの対策とは違い、個別のdAppにトランザクション順序の制御権を直接渡すアプローチだ。
バリュエーションはどちらのラウンドも非開示だが、調達規模を見るとParadigmが技術に期待しているのは明らかだ。Sorellaが目指しているのは、MEVの抽出を減らして「持続可能なオンチェーン市場」を作ること。今回の資金はASSの実装とAngstromのデプロイに充てられる。
要点: 機関の強いコミットとコミュニティの参加が、アプリ層MEVというカテゴリ自体への信頼を裏付けている。
Verdict: このテーマはまだアーリーステージだ。有利なのは、ASS/Angstromを早めに組み込めるビルダーと、インフラに長期で賭けられるファンド。トレーダーにとっては、本番稼働してからの話になる。